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元日
- 2015/01/11(Sun) -
元旦に鎮国寺へお参りに行きました。私の患者の方々が全て治りますようにお祈りした後、寺の裾から上の方に続く道を登りました。
そこは88カ所巡りができるようになっていました。
途中に塔のような石碑がありました。
兵士として戦争体験をした中村さんという方が痛恨の思いで、亡くなった戦友と犠牲になった中国の民衆を慰霊し、世界恒久平和を願う為に般若心経を千巻写し終えて、それを納めたことが刻まれていました。

千巻も写すのにどれだけの歳月を費やしたのか…想像すると胸が熱くなりました。

人目につかない場所にひっそり立てられていますが、もっと多くの人々に知ってもらいたいと思います。

呉炳宇 2015年 1 月 1 日

碑文

大東亜の理想のもと、正義の戦いと信じて北支の戦線に赴き、多くの友と共に昼夜の別なく、或る時は炎熱を、或る時は風雪を冒して戦闘に従った。
其の間、戦陣に斃れた数多くの友を曠野において荼毘に付した。
其の紅蓮の焔は我が心に焼き付いて消えず。其の白煙の余臭は鼻に残って去ることがない。我は瀕死の重傷を負い、終戦の後は極寒の地で虜囚の苦しみを得たが何の償いになろうか。悪夢は未だ去り難い。戦後、平和な今日において、そを思うとき、戦いは侵略であって、如何に中国民衆を苦しめたかと覚り、
真に慚愧に堪えず、痛恨の極みである。
茲において、其の菩提を弔わんと発心し、般若心経千巻の写経を志した。
それから五年余、御佛の加護により千巻の写経を終えることが出来た。
此の鎮国寺の聖地の一隅に塔を建立して、心経千巻の写経を納め、戦いに死んだ有縁の友の冥福を祈り、戦火に逝った中国民衆の霊を慰め、恒久の平和を祈念するものである。

昭和六十一年  中秋

願主 中村隆次
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